臨床動作法

カウンセリングは、多くの場合言語を通して行われます。カウンセラーが質問を投げかけたり、話を要約したり、相談者側が、何かについて話を進めたりと、概ねこのような様子が一般的です。また、多くの人のイメージは、言語によるカウンセリングのイメージだと思います。その他には、催眠や寝椅子に横たわった精神分析がイメージにあるように思います。

実は、カウンセリングの中で、絵や、箱庭が登場することもあれば、動作や体に注目する方法もあります。こうしたイメージはあまり持たれていないように感じます。

動作法への疑問

臨床動作法とは

例えば、臨床動作法という心理援助の方法があります。動作法では、肩や肩甲骨の緊張が話題になることもあります。カウンセリングで、なぜ肩甲骨なのかと、イメージのつかない方もいることでしょう。

詳述はしませんが、言語のカウンセリングも、動作法も、根本的には同じことを行っているのだと思います。その手段が、言語を媒介とするか、動作を媒介とするかの違いであり、どちらも、人間の生活に密接なものと言えるでしょう。

また、決して体の専門家ということではなく、言うとすれば、「体験を扱う」ことを専門としていると考えた方が分かり易いと思います。

動作を通しての、動作体験等に、フォーカスした援助を展開していくものです。

「体験」という響きからは、心理援助寄りの事を想像していただけるのではないでしょうか。体験とは、存在感や自体感、主動感などのことを指しています。

特に、臨床動作法では、体験様式(ないしは様式)に注目します。

そして臨床動作法は、成瀬悟策によって創始された日本オリジナルの心理療法と言えます。(日本におけるカウンセリングの歴史もご参照下さい。)

動作法の他にも、自律訓練法がよく知られています。自律訓練法の方が、歴史は長く、ドイツのシュルツ博士が考案した方法です。

日本でも取り入れられており、特に心療内科領域で用いられます。その他、職員のメンタルヘルス研修などにも紹介されることがあります。

臨床動作法の展開

元々は、脳性麻痺児の動作改善からスタートしました。様々な取り組みを経てその領域は拡大し、心療内科領域や職場のメンタルヘルス、健康増進などにも活用されるようになりました。

課題努力法

臨床動作法では課題努力法を取り入れています。

実際的な活用

これらの方法は、動作や自律訓練法単独で行われることもあれば、言語と併用的に用いられる場合もあります。

この他にも、ダンスやコラージュ、内観等、多様な心理援助の方法が存在しています。

当オフィスのカウンセリングでは、なるべく臨機応変的な援助を心がけておりますが、現在のところ、ほぼ言語での面接主体になっております。

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