エリック・エリクソン

エリクソンは、ドイツのフランクフルトに生まれ、後にアメリカのボストンへ移住し、ハーバード大学やイェーリで教鞭をとった。

エリック・エリクソンは心理学を学びだすと直ぐ出会う

8段階の発達理論心理学を学び始めると、多くの初学者は、早期にエリクソンの名前を目にすることになる。心理学の概論で出会うこともあれば、発達心理学の中で出会うこともある。

つまり心理学などを学ぶ多くの大学生はエリック・エリクソンの発達理論に関するレポートを書いていることだろう。

エリクソンは、人間の発達を8段階に分けて考え、そして各段階には発達課題とがあるとした。第一段階では、「信頼対不信」、第二段階、「自律性対恥・疑惑」、第3段階では自発性対罪悪感」というように8段階を整理した。そして、第五段階に、自我同一性の概念も用いられている。この時期のは「アイデンティティ対アイデンティティ拡散」とされている。このようにエリクソンの人格発達理論では対立した概念を8段階でそれぞれ設定した。

自我同一性とは、自分自身が何者であるかという感覚であり、青年期の重要な課題としている。この課題がうまく達成されないときにアイデンティティクライシスを迎えることになる。

モラトリアム

元々は経済学の用語だが、エリクソンは青年期の特性をこの言葉を用いて説明した。

経済学では、支払い猶予期間を意味するが、青年期も社会からの責任を猶予されている時期とも見ることができる。

青年期あたりまでは詳しいと言われる

エリクソンの理論は青年期辺りまでは詳述されるが、それ以降についてはさらなる検討が必要との見解を示されることが多い。

これは超高齢化社会といわれる現代社会においても意義深い点である。もちろんエリクソンも青年期以降の発達を示していないわけではないし、老年期の課題もしっかり触れている。

エリクソンがどのようなライフサイクル観をもっていたか知るところではないが、昨今の方向性としては、生涯発達の観点が重要である。これは多くの心理学者が注目することとなっているが、つまりは、人生の後半は単に衰退という時期ではないことがあちこちで主張され続けている。

実際のカウンセリングにおいても、この視点は有意義であるし、カール・ユングのような学者に限らずとも元々、人々は有意義であることを知っていたのだと思う。一斉には、ご高齢の方には図書館1つ分の知恵が詰まっているというが、これは決して大げさな表現ではないだろう。