現場の混乱を招き、ひんしゅくを買うカウンセラーの態度

ドラマや映画など見ていると、ある日急にどこか遠くからやってきた、凄腕の管理職や技術者が組織の責任者として配属されるものがあります。

そして、その責任者は今までの組織運営を抜本的に改革し、自分の考えに沿ったものへと変えて行こうとします。それが結果につながるのだという理屈での行いです。

この時、元々組織にいた人たちは、その管理者に対して良くは思わず、非協力的な態度を取るものです。

そして、ドラマや映画では、その衝突を経て、徐々に責任者の内面が変化する様子や、元々の組織メンバーも歩み寄るような様子を描写するものです。

多くの人がどこかでこのような作品を見たことがあると思います。舞台は大きな病院だったり、会社だったりします。

組織内のストレスケアなどを実践するカウンセラーの場合でも、このように現場の混乱を招きかねない態度になり得る可能性を持っていると大いに思います。では、ストレスケアをある組織に導入する場合、専門家はどのような態度で臨むべきでしょうか。(→臨床心理的地域援助もご参照下さい。)

ひんしゅくを買うカウンセラーの態度とは

高圧的経営や企画ではなく、ストレスの事まで口を出される組織の人たちの心情とはいかなるものでしょう。そして、専門家の紹介するストレスケアが、全く見当外れなものであったらどうでしょうか。

専門家としては伝えるべきことは伝えたと満足しても、場合によっては、組織の大事な時間や労力を使って、混乱や損失さえ招くこともあり得るのではないでしょうか。

ご理解賜る態度、その上での協同を

ご理解賜ると言っても、正しい事、正式なことを押し付けて行くこととは異なります。この専門家とならば、一緒にやっていけそうであると思っていただけるような在り方が望まれるのではないでしょうか。

また、最も大事な点は、主体者は誰であるかというところではないでしょうか。

いかに優れた方法やプログラムを導入したとしても、それを実践する主体者は、専門家ではありません。会社であれば、社員や会社の担当者などのことを指すもので、専門家の満足のために行われるべきことではないのです。

このことは、基本的なテキストにも何度も登場することであり、カウンセラー側も重々承知しているはずなのですが、なぜか、いつの間にかあるまじき態度になっていることが多々あるのです。

例えば、ストレス対策の一環で何らかのアンケートでも行う場合、専門家の独りよがりに終始しては、実施の意味も得られず、手間や消耗感だけが残ってしまうことになりかねません。