ある説明の方法

カウンセリングという言葉は、かなり日常に浸透してきているのではないかと思います。

私自身いろいろな場面で何度もカウンセリングに関する説明を行った経験はあるのですが、未だにしっかり言いたいことが言えたという強い手応えを感じることは稀なほうです。

カウンセリングを行った直後に、今行ったのがカウンセリングだ・・・という実感はあっても、なかなか言葉で説明するとなるとうまくいかないものです。

例えば、文字や事務的にカウンセリングを説明することは辞書でも参照すれば容易に可能でしょう。

しかし、カウンセリングの本質のようなことを伝えようとしたら、これは一言では終わらない話になります。

ですが、ずっとそんなことばかりも言っていられないこともあり、また、長々と話し始めても大学の講義のようになってしまい場違いな感じがします。そういうわけで、なんらかの説明をしなければならない時もあります。

月並みですが、お気持ちの整理をお手伝いします、とかお話をじっくりお伺いして一緒に考えさせていただきます、などという言葉になったりもします。

しかし、これでは友人や家族、職場の同僚などに説明する場合と何が違うのかはっきりしません。

ましてや料金がかかるとなれば、わざわざ話をしに出ていくでしょうか。カウンセリングのもう少し詳しい説明についてカウンセラーによっていろいろな切り口があるでしょう。

カウンセラーには独自の視点がある

例えば、ロジャースという人がはじめた方法なのですが・・・とか、臨床心理士という資格を背景に持ってカウンセリングを行っています、とか精神科医とは異なった視点を持っています、とかこれはそのカウンセラーのそれまでの経験などによってさまざまな言い方ができると思います。

一つには、カウンセラーがそれまでに学んできたことには、独自性があり、それは精神医学や教育とも異なる観点を持っていることが挙げられると思います。

体験に注目する仕事

臨床心理士とは一体どんな資格なのか、精神科医との専門性の相違などについては、また別記事にしたいと思いますが、この記事でひとつ挙げておきたいことに、カウンセリングでは、「体験」という概念を重視していることがあります。

体験とは、人間の営みに関わるすべてと言っていいほどのあらゆる場面で生じているもので、体を動かす感じから、誰かと話している時の感じ、学校にいるときの感じなどのことを指します。

物事は人によって見方や感じ方が違うなどという言葉は、よく聞きますが、カウンセリングにおいてもまさにその通りでして、その人が今どんな感じの体験をなさっているかということに非常に注目をしています。

これがカウンセリングで行っているひとつの仕事なのです。