口は災いの元-ある会社員Gさんの体験

仕事や学業においては、積極的に発言することが求められる場面が多くあります。

会議やゼミ、何かの討論、飲み会、その他諸々、積極的な人の方が良いとする社会の雰囲気があると思います。(そんなはずはないと思うのですが)

人間関係を構築する際に、我々にはやはり、多くの発言をしなければならないという意識がどこかで働いていると感じます。たくさん発言することで、コミュニケーションの回数を増やし、交友が深まるという考えに基づくのでしょう。

一方で、口は災いの元とも言い、うかつな発言は誰かの怒りを買う事にも繋がります。寡黙な人の方が良しとされる面もあるということになります。

どちらが良いかということは別にしても、口は災いの元という意識は非常に意義深いものだと感じています。人間社会の本質を表している言葉かもしれません。

本当のことを言ってしまうと、窮地に立たされることが実際起きてくるのです。

ある会社員の体験

(フィクションです。)

会社員男性Gさんは、入社3年目の若手です。はじめは苦戦していた仕事も、3年たってだいぶ慣れてきていました。しかし、業務量はそれほど増えていなかったため、時間的にはゆとりを感じ始めていました。

先日などは、午前中の内のその日の仕事が片付いてしまい、午後には特別な仕事がなかったほどです。

少し退屈を感じ始めたということもあったのだと思います。ある日、Gさんは、お昼休みのランチの時、こんな一言を同僚に言ってしまいました。

口は災いの元「今日の午後も、ほとんど仕事ないんだよね。なんていうか最近暇ですね。」

同僚は笑いながら聞いていました。

すると、翌日Gさんは急に上司から呼び出されました。上司が言うには、新しい仕事を任せたいとのことでした。それから、最近の様子などを尋ねられ、少し説教染みた話になりました。

<3年も勤めているんだから、自分でどんどん仕事を探せるようになりなさい。他の社員は皆一所懸命やってるんだからね>

この時Gさんは、同僚が、上司に私があんなことを言っていたと告げ口したのだと思いました。いや、同僚としては、世間話程度のつもりだったのでしょう。同僚が聞いても笑い話で済むことも、上司が聞けば笑い話で済まない話だったのです。

次の日から、Gさんは残業する位の忙しい日がはじまっていきました。忙しくなるのはいいことかもしれませんが・・・。

口は災いの元

Gさんのように、本当にうっかりした一言が、物事を大きく変えてしまうことがあります。思っていても口には出さない方がいいいこともあるものです。その一言がどんな風に解釈されるかは全くわからないのです。誤解されることの方が多いかもしれません。

味方だと思っていた人が敵という場合もあるでしょう。疲れますが、人間関係は慎重になり過ぎるくらいでも悪いことはないと思います。