グランメゾン東京はカウンセリングルームの性質を持っていた

既に最終回を迎えたドラマですが、木村拓哉さん主演のグランメゾン東京において、カウンセリングとの接点を思わせるシーンを目にしました。

これは、青衣の女人の思いは報われたのか、などのページでもそうですが、遠回しにカウンセリングを説明する題材としても意義があると思います。

グランメゾン東京はカウンセリングルームだったのか

飲み物グランメゾン東京はフレンチのレストランであり、決してカウンセリングルームではありません。

しかし、一部似た発想で運営されていたことは確かです。

グランメゾン東京は非日常的空間

カウンセリングは非日常的空間であると、何度か触れてきました。グランメゾン東京もこの非日常を一つの特徴としていたようです。

つまり、日常生活からやってくるお客さんを、接客や料理で非日常に誘い、心地よいひと時を過ごしていただくという思いがこめられていたのです。

そのため、普段はお目にかからないようなワインを導入に、その香りや味わいはある種トランスを作っているかもしれません。

料理も一般生活の中では食べるはずもないものばかりが次々と運ばれ、その心地よさはさらに深化していきます。

デザートはお決まりのように、羊かヤギか何かのミルクでつくられたババロアです。

こうして満足感を持って、店を訪れたお客さんたちは、しかりお支払いをしてまた日常へと帰って行きます。

この一連の過程がフレンチというわけです。

ドラマ中、目を輝かせて、そうしたおもてなしをすることにやりがいを見出していました。

この一連の過程の中で、お客さんたちは一体どのような体験をしたのか、ここがカウンセリングに通じる点です。きっと日常へ戻った後にも、非日常での体験は波及するのではないでしょうか。(→誰も知らない冒険で人は成長することがあるもご参照下さい。)

プロセス

カウンセリングでは料理は出さない

カウンセリングでは通常料理を出すことはありません。

言語や、動作を主たる援助手段にする専門家ですから当然なのですが、研究を深めれば、料理を用いたセラピーを創設することは可能でしょう。

グランメゾン東京の場合は、言語や動作の代わりが「料理」だったわけです。料理を主たる手段とした心理療法と見たら納得が行きます。心理療法とは、必ずしも言語を挟んで行うものではなく、どのような体験をするかという事の方が本質です。この点については、体験様式などをご参照下さい。

非日常を失った料理専門家

仕事で頻繁に料理店を渡り歩き、毎日のようにそうした店の料理を食べていたら、初めてフレンチに出会ったときのような衝撃は段々と感じにくいものになってしまうことでしょう。

趣味を仕事にした人が、趣味から得られていた感触を失ってしまうかのようです。

ドラマの中にも、そのように見受けられる評論家が登場しました。

非日常の食べ物ばかりを食していたのですから仕方ありません。

そこで、さらに度肝を抜くような料理を提供したところ、その評論家はまた非日常を体感することができたようでした。

日本では、寿司屋さんが近い仕事をされているように思います。

カウンセリングよりも、飲み屋で友人に愚痴を言った方が安上がりなのでは?も関連します。