近年では、カウンセリングを受けられる体制は様々な組織において整えられつつあります。
学校にはスクールカウンセラーがおり、職場には巡回相談員がやってきたり、公的な相談窓口が設けられていたりと、自分が所属している団体なりがカウンセリングの導入に取り組むことが増えてきました。
ですが、一方で知り合いや同僚、友人などと近い空間でカウンセリングを受けることに躊躇いを感じる方がいても不思議ではありません。
職場や大学、自治体などと無関係のカウンセリング
そのような希望を抱くことは決して悪い事でもなければ、むしろ妥当な判断でもあります。
そもそもカウンセリングは、誰かの意志ではじめられるべきものでもありませんので組織の枠組みの中に規定されてしまうと、多少なりとも組織に気を使ってしまう意識が生じる可能性があります。
これは、そう感じない、無料なのだから利用するべきと考える人もありますが、それもまた妥当な判断です。
ですが、どうしても組織の中で受けることに躊躇いを感じる場合には、開業のカウンセリング機関の存在が一つの意義を持つと思います。
開業のカウンセラーも様々で組織的に行っている方もありますが、たった一人でどこにも所属しないスタイルの方も多くいます。
見知らぬカウンセラーに会えるという点が開業の一つの特徴と言えるでしょうか。
もちろんこれはカウンセラーのスタイルや、地域の人口規模などにも左右されることですが、その場合でも開業カウンセリング機関の独立性はおおむね高いと言っていいかと思います。
具体的な状況
少し詳しく触れておくと、職場の人間関係のことでカウンセリングを受けようとするとき、職場の中で特定の人物について話題にすることはいかがでしょうか。
高圧的な上司の事であったとしたら、いつか相談室に乗り込んできてカウンセラーから自分の話を聞きだそうとしないだろうか?などと気がかりになるかもしれません。
もちろんプライバシーは守られるなどと謳われていますので、そういうことはないのだと思いますが、それでも気になるという場合等が開業カウンセリングを利用する動機となるかと思います。
または、仕事を辞めたいと感じているときはどうでしょう。
もちろん堂々と使っていい場所ですが、それでも社内で仕事を辞める相談することは気が引けるものかもしれません。
カウンセラー側が本来のどんな思いも自由に語れるというカウンセリングの性質を保ちきれるのか?という疑問も残るでしょう。