自分自身の自然体を再確認する場として

今回は開業カウンセラーにに関係する話です。

以前、開業におけるカウンセリングの特徴として独立性を挙げましたが、この点についてもう少し述べてみたいと思います。

なぜ独立していることに意義があるのでしょうか。

自分自身の自然体はどこへ?

ブラインドタッチ我々は、普段の生活の中で、非常に多くの情報による刺激を受けています。

例えば、テレビやラジオから発せられている情報の数々、またインターネットや携帯電話からの多くの情報を受け取っています。

その他、学校の授業、電車の中の広告、著作物、会社の研修、友人や家族の話しなど、一日中なんらかの情報による刺激を受けていると言っても過言ではないでしょう。

テレビのニュース報道では、解説と共に映像が流れています。また解説員が意見を述べるような場面もあります。

時には、自分の考えと違うと感じることもあるはずです。

少し別な刺激では、社会の変化や動向から受ける刺激もあるかと思います。

例えば、4月などは心を入れ替えて仕事に臨まなければいけない!と気合を入れている人もあることでしょう。

これらのような、色々な刺激は我々の中で意識的、無意識的に取り込まれている面は多々あるように思います。

しかし、意識しすぎると、逆に力が入り過ぎたり、調子を崩すという事もまたありそうな話です。→この辺りはスランプとも通じる話だと思います。

こんな時、自分自身の本来の自然体はどこに行ってしまうのでしょうか?

価値観や自分の思い、感触など

話がエスカ―レートしているようでもありますが、時に、我々は膨大な刺激の中で、自分自身の価値観や、思い、感触までも影響されてしまう面があるようです。

例えば、就職活動などしたくないと思っていた学生が、周りのてきぱきとした行動を見て焦るとか、身近な人の葬儀が思いのほかあっさり終わってしまったためいつまでも泣いていてはいけないのか?と疑問を覚える人もいるのではないでしょうか。

就職は、本来色々なペースややり方があることですし、葬儀の際に感じる気持ちの収め方も個人個人異なることの方が自然なことです。

しかし、周囲が自分と違うペースで動いている中では、自分のペースに徹することが時に、難しくなりそうです。

カウンセリングは本人のペースを尊重するもの

さて、ごく一例ではありましたが、我々は、このような中で日々の生活を送っているわけです。

その中では、自分のペースよりも周囲に知らず知らず合わせてしまうということが起こりがちではないでしょうか。

カウンセリングはそもそもが、個人個人を最大限尊重しようとする時間・空間です。

開業の場合は、どこからも独立しているためより一層、この点に専念できる場であると思います。(もちろん開業に限らず、カウンセリングではこうした視点をもっているものですが、開業は環境的にも徹しやすいという意味です。)

自然体を取り戻す場

このように考えてゆくと、カウンセリングの場とは、自分本来の自然体を取り戻す場という事が出来るのではないかと思っています。

これは、カウンセリングの場では、自由な語りや表現が促進される場所であるため、その人を取り巻いていた価値観や考えから離脱する時間となるという意味です。

そして、カウンセラー自身が自然体になっておくことは言うまでもない条件ですが、特に組織の中ではカウンセラー自身も組織特有の刺激を受け続けているので、時に自然体でなくなりがちなことも経験上あります。

例えば、学校などに長く身を置いていると、教育者でもないはずなのに、教育者っぽい考え方になるなどがそれにあたります。

教育者が良くないのではなく、カウンセラーが教育者っぽくなることは、本来のカウンセラーの責務から離れて行くことを意味すると思うのです。

独立性は、ご利用頂く方にとっての利点にもなり得ますが、カウンセラー自身にとってのカウンセリングに徹する利点でもあるのです。

臨床心理士が開業の場で独立性を持ってカウンセリングを行うことについてもご参照下さい。