奇妙なタイトルになってしまいましたが、20世紀の映画に、30年前にタイムスリップする話があります。
主人公は、過去の世界で真っ先にある人物に会いに行くのでした。
タイムスリップした30年前の世界で自分の話がどれだけ伝わるか
いつの時代も、人は忙しく生きているもので、30年前の世界も例外ではありません。
今から30年前と言えば、1988年の事です。偶然ながら、それは臨床心理士の誕生した年です。
仮に、30年後に国家資格が誕生すると当時の先生方に伝えたなら、どのように捉えられたでしょうか。相手にされなかったかもしれませんし、臨床心理士の誕生に水を差すように聞こえるか、ないしは、国家資格誕生まで30年もかかるのか・・・とがっかりなさるかもしれません。
後者の先生方は、少なくとも、未来から来たことを信じていてくれた上での発言です。しかしながら、多くの場合、未来から来た話は、しっかり取り合ってはくださらないでしょう。
話の通じる人を選ぶ
未来から来たなどという話は突拍子もないことですから、多くの人が、ほぼ真面目には取り合ってくれないでしょう。
しかし、タイムスリップしてしまった当人にとっては、非常に重要なことなのです。死活問題と言えるでしょう。
そんな時、一体誰に相談したら良いのか、映画の主人公は、タイムマシンを作った本人に会いに行ったわけです。
自分の両親や学校の先生などではなく、真っ先にその科学者へ会いに向かったのです。近所では、その科学者はよく思われていなかったようですが、最も話が通じ、頼りになる存在だったからに他ならないでしょう。
もちろん、30年前のその人ですから、面識はありません。それでも尚、その人ならば、という思いで会いに行ったところ、その科学者は理解をしたのでした。
あそこに行けばきっと・・・
また、回りくどい話になってしまいましたが、開業の場は、このような性質と近いものがあるのではないかと思っています。(あくまで上記の話は例え話です)
周囲の人に、なぜか気持ちや考えが伝わらない経験を持たれた方は少なくないと思います。或いは、伝わらないのではなく、理解しようとする態度が周囲から感じられないという場合の方が多いでしょうか。
自分にとっては大事な話しなのに、周囲は忙しさに任せて、大事にその話を扱おうとしないのです。開業の空間では、時間や費用をかけて、ご本にとっての重要な話を、意味あることとして捉えようとしているわけです。料金を設定する意義は、ここからも見出せるように思います