ここでは、カウンセリングがはじめるまでの様子に触れてみたいと思います。
しかしながら、カウンセリングをどこで行うかによっても事情が異なります。
下記は、あるカウンセリングルームの場合と考えていただければと思います。
その他の点については、補足として色を変えた文章を書き足しております。
初めてのカウンセリングを意識するまで
カウンセリングを思い立つ人のプロフィール
- 初めてのカウンセリング20代女性、Aさん、女性
- 希望の会社へ就職
- 研修期間を終えたあと配属された現場で迷いを感じていた
Aさんは、希望の企業に入社し、数か月の新人研修を終え、所定の部署に配属されていました。憧れの希望の職場に入れたのですから、これから存分に働きたいという希望に溢れていたのです。
しかしながら、部署に配属されて数週間、1月経つ内に、Aさんは迷いを感じるようになりました。
もう研修は終了したはずなのに、配置された部署では、書類のコピーや、電話対応ばかりで、実際の仕事の企画には全く加わることがなかったのです。
新人研修の期間でさえうずうずしていたAさんにとっては、このような時間が非常にロスタイムに感じられていました。同期の友人などは、ベンチャー企業に入り、直ぐに戦力として働いてクタクタになっているなどという話を聞くと尚更に、現在の仕事への気力が薄れてきたのです。
初めてカウンセリングを意識したのはそのときだった
「こんな調子なら早めに辞めようか・・・」などと思い始めた時に、カウンセリングが意識されたと言います。周囲の人は、<仕事はそんなものだよ。それでも給与がしっかり出るんだからいいじゃない。ボーナスをもらえば気も変わるよ。>と言うのでした。(仕事を辞めたいと感じる時もご参照下さい)
贅沢な悩みなのかしら・・・
Aさんは、周囲の知人や友人、家族などに相談してみましたが、誰も辞めることに賛同する人はおらず、こんなことを考える自分は贅沢なのではないか・・・とさえ感じていました。
その時に思い出したのが、新人研修の際に聞いていたカウンセリングルームの存在でした。その時に、カウンセリングは、その人の気持ちを尊重する場だと説明を受けていたのでした。
「カウンセリングなら、今の自分の気持ちを整理することに役立つかもしれない・・・探してみよう」とAさんは、カウンセリングを行っている機関を探し始めたのです。
会社内のカウンセリングよりは外へ行こうと決めた・・・
カウンセリングは、社内に関係する機関や、社内でも行われていたようですが、今回は敢えて、自分の会社とは全く関係のない選択することにしました。お金をかけてでも、今の自分の迷いについて相談したいと思ったのです。
それに社内でカウンセリングに行くのは、どうも気が引けたのです。会社を辞めたいなんて気持ちを社内で話していいものなのか迷う気持ちも多少ありました。
自分でお金を出してでもと考えた分、カウンセリングへのモチベーションは高まっていたようです。
ですが、まだカウンセリングへの迷いは大きく残っていることもありました。カウンセリングに行ったところで、周囲の様な反応が常識的なのではないか・・・、カウンセラーが怒り出すことはないだろうか、などと迷っているのでした。
カウンセリングの受け方など考えたこともありませんでしたが、ひとまず、インターネットでカウンセリングルームを検索してみると、最寄りの駅にも複数の機関がありました。ホームページを見ると、それぞれいろいろなことが書かれていますが、どこを選んでいいものかわかりませんでした。
「こういうのって適当に決めちゃっていいのかな・・・」とAさんは迷うのでした。
ここなら信頼できそう・・・
Aさんは、幾つかのカウンセリングルームのHPを参照した結果、ここなら信頼しても良いだろうと感じたところを選ぶことにしました。
カウンセリングオフィスMという機関に決めました。
(余談ですが、当オフィスは柏のカウンセリング機関 | 心理臨床オフィスまつだです。)
そこでは、臨床心理士の資格を持ったカウンセラーがカウンセリングを担当することになっており、料金や申し込み方法についてもHPで案内がありました。
まず料金を見てびっくりしました。
初回のカウンセリング料金は1時間で10000円と記されていました。
などとまた迷いも生じていました。→参考に、カウンセリング料金はなぜ高いのか?もご覧下さい。
完全予約制
そして、申し込み方法を見ると、電話による予約とあり、突然の来室は不可でした。つまり事前に予約してからでないとカウンセラーには会えないという完全予約制だったのです。
例えば、内科や耳鼻科であれば、その人内に予約なしで受診できそうなものですが、このカウンセリング機関の場合は完全予約制だったのです。他の人とのプライバシー確保なども理由としてあるようでした。
Aさんは、一通り案内を読んで、電話しようかどうか迷っているのでした
料金や申し込み方法はカウンセリングルームによってまちまちです。よくお調べになってみると良いと思います。
メールカウンセリングを行っている所から、対面だけのカウンセリングルームがあります。最近では、パソコンのモニター越しにカウンセリングを行う場所もあるようです。
- HPによるとカウンセリングオフィスMの初回は下記の様な流れで進むのだそうです
- 電話受付
まずは、お電話でご予約を承っています。ホームページの各種案内をご参照頂きご検討下さい。電話番号もホームページ上に記載しています。 お電話では、予約日時の調整と、当オフィスへの位置などに関するご案内を行っています。電話受付では5~7分程度のお時間がかかります。
- 来室
電話受付後は、約束の日時にお待ちしております。ご予約時間おおよそ丁度の来室をお願いしております。(例えば、13:00予約であれば、13:00丁度位にお越しください。お帰りの時間は14:00になります。) 当オフィスは、柏駅から徒歩約7分の位置に開室しております。ホームページ内に場所のご案内がありますので、ご参照下さい。 玄関前には、「カウンセリングオフィスM」と書かれた看板を出しております。 玄関横に、インターホンがありますので、到着しましたら、インターホンにてお知らせください。
- キャンセルの場合
電話で予約日を決めた後でも、自由にキャンセルすることができます。当日でも結構ですので、連絡だけは必ずいただけるようにお願いいたします。
- 玄関から奥の部屋へ移動
来室いただいたあとは、すぐにカウンセリングを行えるよう準備した位置へご案内いたします。お荷物を置くスペースや、上着をかけるスペースも準備しております。
- 自己紹介、ご連絡先などのご記入
席に着きましたら、カウンセラーの自己紹介など簡単にさせていただき、ご相談に入る前に、お名前、ご連絡先などをご記入いただきます。そして、カウンセラーからも現在のお住まい、同居のご家族などについて2,3お尋ねしています。 初回60分を確保していますが、はじめの数分間はご連絡先の記入などの時間も含まれています。
- カウンセリングの開始
一通りお伺いすることが済みましたら、ご相談内容を伺ってまいります。どこから話し始めて良いものかわからない場合もあるかと思いますので、どんなところからはじめていただいても結構です。 最後の5分くらいは、お会計や今後お続けになる場合は次回予約日などの話し合いにあてています。
- 初回の終了
お会計・次回ご予約が終了しましたら、初回の流れは以上になります。また、1回のみでカウンセリングを終了することもあります。その他、その場で予約を取らずに、後日電話で2回目のご予約を頂く場合もあります。ご希望に合わせてお申し出ください。
予約が怖い
Aさんは、いざ予約しようとすると、本当に行こうかどうかという迷いが生じてきました。
先日の周囲からの反応を思い出して、「やっぱり自分は贅沢なことを言っているのではないか」、「こんな悩みでカウンセリングに行っていいものなのか・・・」、「カウンセラーの人だって説教したくなるのではないか」、「何か自分でも気づいていない無意識のことをずばり指摘されてしまうのではないか・・・」などなどAさんには、たくさんの考えがめぐっていました。
どこか、カウンセリングが怖くなってしまったようでもあります。
カウンセリングルームの案内には、「どうぞお気軽に」とは書かれていませんでした。むしろ、「よくご検討ください」と書かれていたのです。
Aさんは、決心がつくまで、予約は入れないことにしたのでした。
そして、後日、いよいよ電話を入れ、1週間後の予約を入れたのでした。
予約の段階では、キャンセルは自由である旨が説明されました。(キャンセル料はあるとのことでしたが、予約時間までに連絡があればキャンセル料は発生しないそうでした。これもカウンセリングルームによってまちまちです。)
こちらも参考になります
一回目の様子
いよいよ、カウンセリングの当日です。そのカウンセリングルームは、ビルの中の一室にありました。外の様子は人が行きかう場所ですが、その一角だけはどこか変わった雰囲気のする静かな場所でした。そしてインターホンを押すとカウンセラーに出迎えられました。
尊重された時間
カウンセラーからは、来室するまでの迷いを無下にはしていない印象を受けたのです。
自己紹介など終え、簡単に連絡先など記入すると、カウンセリングがはじまっていきました。
入社への強い期待を感じていた就職活動の話や、今の仕事への憧れなど、とりとめのない話でしたが、思いのほか、あれこれと自分の気持ちをお話する機会になったのでした。
答えが出たかどうかと言えば出ていない方ですが、何か、周囲の知人や友人に話した時とは別な感じがしたのです。カウンセラーが全く知らない人だからということもあったのでしょうか。
最後に、次回予約の希望を聞かれたので、あと2回位を希望して、次回予約を2週間後に約束し、その日を終えたのでした。非常に尊重された時間だったとAさんは感じたそうです。
初回の終了
初回カウンセリングは特に、未知の領域だと思います。カウンセリングを行っている様子を見たことがある人など、本当に少ないはずです。
医師の診察であれば、小さいころから何らかの馴染みのあることがほとんどですが、カウンセリングの場合は、人生の中でも初めてのことになる可能性が高いものです。
以上が、Aさんの場合です。これはごく一例と言った方が良いと思いますが、概ねこのような経験をされている方も少なくないのではないでしょうか。
料金や申し込み方法も異なれば、カウンセリングを行うカウンセラーも何人もいるわけですから、迷いも増えることでしょう。カウンセラー側とは、こうしてせっかく来てくれる人がいるわけですから、日々の研鑽を続けて行く態度が必要となると思っています。
カウンセラーの探し方はこちらをどうぞ。
→合わせて下記もご参照下さい
- カウンセリングの終わり方について
- 相談内容
- カウンセリングの方法
- FAQ:こちらに様々な疑問を掲載しています
- 柏のカウンセリング専門機関 | 心理臨床オフィスまつだ