普段のカウンセリング経験の蓄積から形作られる研修

臨床心理士の専門性の一つに、「臨床心理的地域援助」というものが位置付けられています。臨床心理的地域援助とは、臨床心理士の専門性を、地域の住民の方、学校組織、会社組織などに生かしていただく活動を指します。

例えば、ストレスマネジメントもこの活動の一つに含まれることがあります。

具体的には下記のような、プログラムを実施するような場合が臨床心理的地域援助にあたります。そして、下記のように、ストレスマネジメントの講義が行われることがあります。

  • 2部構成 「ストレスとその対処」

第1部 「ストレスについて」

10:00~12:00:ストレスに関する講義

12:00~13:00:休憩

第2部 「リラックス法について」

13:00~15:00:リラックスする具体的な方法(動きやすい服装でご参加下さい)

このように、例えばの話ですが、講義を2部構成に計画し、序盤をパワーポイントや配布資料などを用いた理論的な内容で組み、後半の2部では、実際にストレスに対する対処方法をワーク形式で行います。

こうした講義を通して、ストレスとはどのようなことを指していて、どのようなことがストレスとなりうるのか、またその対処についてどのようなことが考えられ得るのか、などについて総合的に学ぶことを可能にします。そして、後半には、座学だけでは伝わりにくい部分を実技を通して、より臨場感を持って、ストレスとその対策について伝えることになります。

実施方法は様々あり、第1部だけで終える場合もあってよいでしょう。また、連続企画として、時間をおいてから2部を行うという方法もあります。半年間をワンセットに長期的なプログラムを組むということも考えられます。

また内容も、その対象によって変更できれば、より有益なものとしてご活用いただけることでしょう。(教育関係用、産業分野関係用など、さらには、産業分野であれば一般社員用と管理職用の研修内容をそれぞれ企画するなどが考えられます。)

普段のカウンセリングの経験を応用

こうした専門性は、本質的にはカウンセリング経験から派生しているように感じています。普段の活動の中で蓄積してきたことを、ある種の形にして研修としてプログラム化できれば真に内容のあるものとできるでしょう。

リラックスの方法ということにも触れましたが、普段漸進的筋弛緩法を使っているような心理士は、フォーカシングという方法を用いた研修を組むよりも、経験のある漸進的筋弛緩法で組んだ方が内容は濃くなると思います。

また、実技よりも理論的なことの方が経験が深いという心理士は、そちらに割く時間を長くすることも手でしょう。状況が許すならば、理論編と実技編で、講師を2人に依頼するという方法もあり、実際行われています。