セッション体験を重視する

カウンセリング1回の事を、ワンセッションと呼ぶことがあります。

これは、カウンセラーのオリエンテーションによって異なりますが、ある人たちはこの立場に添っています。

セッション体験重視の立場とは

カウンセリングは主に言語を援助手段としますが、その限りではないことを折に触れて書いています。

参考:カウンセリングで何を話していいかわかりません

そして、言語も動作もそれ自体が主ではなく、もっと根本にあるものは「体験」という概念にあります。

つまり、セッション体験重視とは、セッション中にどのような「体験」がなされるかという点に尽きます。

一方、日常生活上の体験を、「生活体験」と呼んでいます。

参考:カウンセリングの方法で触れています。

CLの全てに関われる存在ではない

我々は、1回50分程度のセッションの時にだけしかCLと会う機会がありません。

生活場面で支援する存在ではありませんから、多くを知ることはできませんし援助もできないのです。

セッションの純度を高め凝縮された時間を提供している

我々の援助方略は、セッション体験の純度を上げ、そこへ援助を集約・凝縮させるものです。

これは、CLの持つ力と、CLの周囲の環境や人、文化などの力を信じる態度が背景にあります。それがなければ心理支援単独の力などたかが知れていると考えています。

日常生活の変化

セッション体験が日常へ波及、生活化するとする考え方があります。

本当にそんなことが起きるのだろうかと、疑わしく感じられる方もあると思いますが、基本原則はずっとこの方略でやってきたはずです。

セッション体験と日常

セッション中にどんな体験が生じているのか?

では、セッション中有用な体験とはいかなるものなのでしょう。

それは例えば、安心感であったり、主動感であったりします。

  • 安心感:穏やかに、安心して過ごせる時間
  • 主動感:自分で動かす感じ
  • 達成感:何かをやり遂げた感覚
  • 自体感:自分の体の感じに対する体験

このような体験がセッション中に起きることがあります。例えば、臨床動作法においては「自体感」は、置きやすい体験と言えるでしょう。

肩凝りなど意識していなかった人が、体に注目する方法を体験したことで左右の肩凝りの違いなどに意識が向くかもしれません。

それは、疲れを認識する機会になる可能性もあり、日常においては疲れを意識しやすくなるという変化が起きる可能性があります。